ターメリックライスって何?

2015年05月27日 19:49

 先日行われた短答本試、第20問(第5枝)に「法上の意匠」の問題が出題されています。

5 ターメリックライスに用いられる粉の形状は、意匠登録の対象となる。

 「ターメリックライス」って何?と考えてしまった受験生も少なくないと思います。

 ターメリック(ウコンを乾燥させた香辛料)とバターを加えて作る黄色いご飯のことのようです。事例としては決して良い問題とは言えませんが、来年度の短答でも出るかも知れませんので、覚えておきましょう・・・(笑)

 さて、「粉が有する微小形状」の論点は、第2枝を含めて「視認性」の要件として、論文では重要なポイントとなります。

2 電気掃除機の内部にあり、外部から視認できないモーターの形状は、電気掃除機の部分として意匠登録の対象となる。

 第2枝は「減速機付きモーター事件」が題材になっています。判例を勉強していれば解答できたことでしょう。論文本試では、H18年に出題済みです。

【東京高判平成15年06月30日】減速機付きモーター事件
https://www.mesemi.com/products/%E3%80%90%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E9%AB%98%E5%88%A4%E5%B9%B3%E6%88%9015%E5%B9%B406%E6%9C%8830%E6%97%A5%E3%80%91%E6%B8%9B%E9%80%9F%E6%A9%9F%E4%BB%98%E3%81%8D%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BC%E4%BA%8B%E4%BB%B6/

 一方、第5枝の観点(微小形状)は未出題です。審査基準にある「肉眼」の解釈、および、判例の再現力を高めておくことが重要です。

 論文本試まで「あと5週間」です。しっかり勉強しておきましょうね。

<審査基準>
(2)視覚に訴えるものと認められないものの例
①粉状物又は粒状物の一単位
その一単位が、微細であるために肉眼によってはその形態を認識できないものは、視覚に訴えるものとは認められない。
(ⅰ) 肉眼による観察
観察は、肉眼による視覚観察を基本とする(ただし、肉眼によって認識できないものであっても、取引の際、拡大観察することが通常である場合には、肉眼によって認識できるものと同様に扱う。)。


【知財高判平成18年03月31日】コネクター接続端子事件
https://www.mesemi.com/products/%E3%80%90%E7%9F%A5%E8%B2%A1%E9%AB%98%E5%88%A4%E5%B9%B3%E6%88%9018%E5%B9%B403%E6%9C%8831%E6%97%A5%E3%80%91%E3%82%B3%E3%83%8D%E3%82%AF%E3%82%BF%E3%83%BC%E6%8E%A5%E7%B6%9A%E7%AB%AF%E5%AD%90%E4%BA%8B%E4%BB%B6/

情報ソース
https://www.jpo.go.jp/torikumi/benrishi/benrishi2/pdf/h27benrisi_tan/question.pdf
https://www.jpo.go.jp/torikumi/benrishi/benrishi2/pdf/fy18_ronbunshiki_h/test_ishou.pdf
https://www.jpo.go.jp/shiryou/kijun/kijun2/pdf/isyou-shinsa_kijun/6.pdf