何が出るのかな?「登録要件(3条4条)」口述初日@商標
頻繁に出題されている3条4条関係ですが、国際調和の観点からの「改正検討」がされているテーマとして「普通名称化」が要注意です。「普通名称化」については、昭和59年の論文本試で「登録商標と普通名称化」についての一行問題が出題されています。
上記「改正検討」についてですが、具体的には、「登録後に自他商品役務の識別力を喪失した商標の取消制度」及び「普通名称化の防止措置」に関する法改正の検討です。当該商標権が存続することによる「無用な紛争」防止策として、新たな「取消し審判」を検討しています。普通名称化だけでなく、3条2項に基づき商標登録を受けた商標が識別力を喪失したケースもスコープに入ります。
また、最近では、かの有名な「正露丸(セイロガン)」に関する判決がありました。不正競争防止法の裁判例ですが、商標法上も色々と問題が生じる可能性があるのではないでしょうか? 調べてみると、大幸薬品は、普通名称化した「正露丸」の商標権を今も保持しています。
【商標(検索用)】 正露丸
【登録番号】 第545984号
【登録日】 昭和34年(1959)12月16日
【出願日】 昭和27年(1952)1月11日
【存続期間満了日】 平成31年(2019)12月16日
【氏名又は名称】 大幸薬品株式会社
弁理士の論文対策としては、「効力の制限規定26条1項2号」および「普通名称化の防止策」について押さえておくと良いでしょう。商標法は、普通名称化した登録商標を第三者が使用しても26条の制限規定で権利侵害を問われない構成を採っていますが、それでも色々と問題が起こります。
「普通名称化した登録商標が存続」することによる問題について、具体的に考えてみましょう。良い勉強になりますよ。
*その他の登録要件(3条、4条)についての「学習ポイント」は、こちらを参照ください。
https://www.mesemi.com/h27%E8%AB%96%E6%96%87%E7%AA%81%E7%A0%B4%E3%83%86%E3%82%AD%E3%82%B9%E3%83%88/
情報ソース
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141031-00002224-bengocom-soci
https://www.jpo.go.jp/torikumi/benrishi/benrishi2/h26_benrisi_oral_theme.htm
https://www.jpo.go.jp/shiryou/toushin/chousa/pdf/zaisanken_kouhyou/h25_report