H27短答(意匠法)易化?

2015年05月31日 02:16
 H27年度短答本試の意匠法ですが、いわゆる「いくつあるか問題」の数が激減しています。昨年はほぼ全問(9問)だったのに対し、今年はたったの2問です。
 
【H27年度】
 (いくつあるか問題)No.12、58
 (通常問題)No.18、20、24、29、31、33、40、55
【H26年度】
 (いくつあるか問題)No.06、07、12、14、15、39、48、55、58
 (通常問題)No.19
 
 そのせいか、実際に解いてみても、簡単になった印象を持ちました。もしかすると、「熊」が去った影響かも知れませんね・・・(笑)
 
 「いくつあるか問題」の中で、判断に悩む問題の一つに、No.58の「第3枝」があります。
 
〔58〕関連意匠に関し、次の(イ)~(ニ)のうち、正しいものは、いくつあるか
(ハ) 甲は、企画段階で創作された意匠イについて意匠登録出願Aを行った日後、イに類似する意匠ロと、イには類似しないがロに類似する意匠ハとを創作した。これらの意匠のうち、ロが製品化されることとなった。甲イはだけでなくロ 、ハについても意匠登録を受けることを希望している。このとき、甲 は、Aを維持しつつ、ロ 、ハ について出願する際に、出願Aに係るイと、ハ とを、ロを本意匠とする関連意匠にしてイ 、ロ及びハについて意匠登録を受けることができる場合がある。
 
 過去の論文本試に当たっていた受験生は解答できたことと思います。H17年度の意匠法、論文本試の問題です。
https://www.jpo.go.jp/torikumi/benrishi/benrishi2/pdf/y17_ronbunshiki_h/test_ishou.pdf
 
 問題設定の「Aを維持しつつ」により「出し直し出願」の可能性をなくし、「出願Aを行った日後」により「パリ優先」の可能性もなくした問題設定になっています。工夫(苦労)が窺える問題ですね。
 
 「通常問題」の中では、No.24,31,40が少々悩む問題だったかと思います。それ以外のNo.18,20、29、33、55は、設問の事例も「条文理解のポイントをダイレクトに問う問題」が多く、しっかり勉強した受験生は迷わず、短時間に解答を導き出せたのではないでしょうか。
 
 No.29と55の「正答枝」は、本ブログでも関連事項を取り上げていますので、少しはお役に立てたかも知れません・・・引き続き、ご愛読頂ければ幸いです。
 
〔29〕意匠登録出願に関し、次のうち、誤っているものは、どれか。
4 願書に添付した図面、写真又はひな形に意匠登録を受けようとする意匠の色彩を付するときは、その色彩のうち白色と黒色双方の彩色を省略することができる。
 
https://www.mesemi.com/news/%E4%BD%BF%E7%94%A8%E6%99%82%E3%81%AB%E9%9A%A0%E3%82%8C%E3%82%8Biphone%E3%82%B1%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%81%A7%E6%84%8F%E5%8C%A0%E6%A8%A9%EF%BC%9F/
 
〔55〕意匠法におけるハーグ協定のジュネーブ改正協定に基づく特例に関し、次のうち、 正しいものは、どれか。
3 日本国を指定締約国とする国際出願は、国際公表されることにより、日本国での意匠 登録出願とみなされる。
 
https://www.mesemi.com/news/%E6%99%82%E7%B3%BB%E5%88%97%E5%95%8F%E9%A1%8C%E3%81%8C%E5%A4%89%E3%82%8F%E3%82%8B%EF%BC%9F%EF%BC%A0%EF%BD%88%EF%BC%92%EF%BC%96%E6%94%B9%E6%AD%A3/
https://www.mesemi.com/news/%E3%82%B8%E3%83%A5%E3%83%8D%E3%83%BC%E3%83%96%E6%94%B9%E6%AD%A3%E5%8D%94%E5%AE%9A%EF%BC%88h26%E6%94%B9%E6%AD%A3%E6%84%8F%E5%8C%A0%E6%B3%95%EF%BC%89/