YAHOO!ニュース 「「かに・かに合戦」が勃発」

2016年11月23日 20:02

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 指定商品・役務が類似すれば、先使用権(商32条)の有無が争点になりそうです。

第三十二条  他人の商標登録出願前から日本国内において不正競争の目的でなくその商標登録出願に係る指定商品若しくは指定役務又はこれらに類似する商品若しくは役務についてその商標又はこれに類似する商標の使用をしていた結果、その商標登録出願の際現にその商標が自己の業務に係る商品又は役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されているときは、その者は、継続してその商品又は役務についてその商標の使用をする場合は、その商品又は役務についてその商標の使用をする権利を有する。


 先使用権(32条)の「周知性レベル」が論点となりますが、青本および審査基準の考え方は以下になります。

青本19版(商標法、32条)

 ここに「広く認識された」範囲は、四条一項一〇号の範囲と同様であると考えられるが、これを要件としたのは、相当程度周知でなければ保護に価する財産権的価値が生じないものとみられるからである。


商標法審査基準(4条1項10号)

 本号でいう「需要者の間に広く認識されている商標」には、最終消費者まで広く認識されている商標のみならず、取引者の間に広く認識されている商標を含み、また、全国的に認識されている商標のみならず、ある一地方で広く認識されている商標をも含む。