筆記練習の準備

 
 弁理士の論文式筆記試験を突破するには、「筆記練習(答案練習、略して答練)」の積み重ねが必須です。最終的には、非常に短い試験時間の中で、「答案構成」と「記載」が「他の受験生以上に」できる能力を身に付けなければ、合格はできません。独学者が長期化する原因の一つがこの「答案練習」にあります。
 
 短答試験を突破すれば、その後は、短答では問われない「論点」を勉強すれば、論文の筆記練習の準備はほぼ整ったと言えるでしょう。もう少し補足しておきますと、短答は条文通りに解答することが求められますが、論文は必ずしも条文通りとは限りません。
 
 短答は結論を訊くだけの問題ですが、論文は結論よりは「理由付け」が重要となります。したがって、条文通りではない「通説」を解答として書く場合は、そちらを記載する方が「理由付けが楽」で他の受験生に差をつけられる危険性が減ります。こういった論述のテクニック的な面の勉強も必要で、試験当日に役立つことになります。