H27論文本試・商標法Ⅱ(3)

2015年08月19日 21:46

 いわゆる「セントラルアタック」についての「条文ベース」の問題です。

第六十八条の三十二  議定書第六条(4)の規定により日本国を指定する国際登録の対象であつた商標について、当該国際登録において指定されていた商品又は役務の全部又は一部について当該国際登録が取り消されたときは、当該国際登録の名義人であつた者は、当該商品又は役務の全部又は一部について商標登録出願をすることができる。
2  前項の規定による商標登録出願は、次の各号のいずれにも該当するときは、同項の国際登録の国際登録の日(同項の国際登録が事後指定に係るものである場合は当該国際登録に係る事後指定の日)にされたものとみなす。
一  前項の商標登録出願が同項の国際登録が取り消された日から三月以内にされたものであること。
二  商標登録を受けようとする商標が前項の国際登録の対象であつた商標と同一であること。
三  前項の商標登録出願に係る指定商品又は指定役務が同項の国際登録において指定されていた商品又は役務の範囲に含まれていること。


 「措置問題」ですので、セントラルアタック後の出願(68条の32)を挙げ、その理由(同条2項)を記載し、留意点として同条2項各号の要件を記載すると良いでしょう。

 答案構成(項目立て)は以下になります。
 

設問(3)について、
1.セントラルアタック後の出願(68条の32)
2.効果(遡及効)
3.留意点(要件)
(1)主体(国際登録の名義人)
(2)時期(取消から3月)
(3)商標(同一)
(4)指定商品(国際登録時の範囲内)



 「取り得る」措置問題ですので、時期的要件等を満たさない場合として、通常の商標登録出願を挙げても良いでしょう。出題の条件から「周知性」が推認でき、他人の登録を排除して自己の出願が登録され得ると考えられるからです。

情報ソース
https://www.jpo.go.jp/torikumi/benrishi/benrishi2/pdf/h27benrisi_ronten/shiken_shouhyou.pdf

勉強会情報
https://www.mesemi.com/news/cafe%E5%8B%89-%E9%96%8B%E5%82%AC%E4%B8%AD%EF%BC%81/