H27論文本試・特許法Ⅰ
問題文が「長い」ですね。
「問題文が長ければ答案構成は容易」と言われていますが、今年の【問題Ⅰ】はこの典型例になるでしょう。出題者が書いて欲しい内容「のみ」記載させようとすると、その「誘導」のための冗長な記載等により長文化し、その「誘導」があることから答案構成が容易になります。
さて、問題【Ⅰ】の「問題構成」についてですが「出願時の留意点が幅広く」問われています。
設問(1):パリ優先権(パリ4条)
設問(2):外国語書面出願制度(36条の2)
設問(3):共同出願違反(38条)
設問(4):頒布された刊行物の定義(青本、判例)
設問(5):新規性の喪失(29条1項、30条)
また、設問(2、3、5)は条文ベースですので法令集を確認しながら解けますが、設問(1、4)は事前準備が無いと解けない問題構成となっています。
出願時の留意点に関する「知識習得と答案練習」をしていれば、合格点が取れたと思いますが、どちらかが欠けていたら、合格点は難しかったのではないでしょうか。
最後に、答案構成についてですが、趣旨問題の典型解答パタンである「原則」「しかし」「そこで」の流れで記載すればよいでしょう。
答案構成(項目立て)は以下になります。
設問(1)について、
1.原則
2.しかし、・・・
3.そこで、・・・
原則部分は、属地主義に基づく各国での出願が必要な点、および、パリ条約の原則である「内国民待遇の原則」を出しつつ、その問題点(実質的な不平等)解消のための優先権制度の導入と繋げて行けば流れが良くなります。
情報ソース
https://www.jpo.go.jp/torikumi/benrishi/benrishi2/pdf/h27benrisi_ronten/shiken_jitsuyou.pdf
勉強会情報
https://www.mesemi.com/news/cafe%E5%8B%89-%E9%96%8B%E5%82%AC%E4%B8%AD%EF%BC%81/